





大阪・池田市の自宅裏庭に建てた小屋で、“お湯があれば、家庭ですぐ食べられるラーメン”の開発を始めた安藤百福。1日平均4時間という短い睡眠時間で丸1年間、1日の休みもなく、たった1人で研究を続けました。さまざまな試行錯誤の末に誕生した「チキンラーメン」は《魔法のラーメン》と評判になり、またたく間に爆発的な人気を集めました。

アメリカへ視察に出かけた時のこと。スーパーの担当者たちは、「チキンラーメン」を小さく割ってカップに入れ、お湯を注いでフォークで食べ始めました。インスタントラーメンを世界に広めるためのカギは、食習慣の壁を超えることにあると気づいた安藤百福。様々な知恵と革新的な発想を結集した「カップヌードル」が誕生したことにより、日本で生まれたインスタントラーメンが「世界食」に生まれ変わりました。

「宇宙食を開発したい」…安藤百福が抱いていた夢の実現にむけて、開発が始まった宇宙食ラーメン「スペース・ラム」。無重力状態で食べるための様々な工夫が加えられた一方で、その基礎となったのは、1958年に自らが発明した技術「瞬間油熱乾燥法」でした。安藤の創造的思考は、時を超えて宇宙空間でも人類の“食”を支えることになったのです。

人類と食の関係に、大きな進化をもたらした安藤百福氏の卓越した「発想力」や「ベンチャーマインド」とは、まさにこれからの時代に求められる創造的思考。新たに「カップヌードルミュージアム」を設立するにあたり、「創造的思考=クリエイティブシンキング」をコンセプトに据えました。
日本はもちろんアジア各国からも大勢のお子さんが来場されるこのミュージアムでの体験を通して、ぜひ百福氏の生涯を貫くクリエイティブシンキングマインドに触れ、その芽を刺激するきっかけとなればという思いで施設全体の設計を考えています。ミュージアムのロゴはカップヌードルのパッケージデザインからインスピレーションを得て「!」マークを3つ重ねました。発明や発見の楽しさ、食の大切さ、夢をもって自分で考えることの楽しさなど、様々な「!」との出会いが、このミュージアムでありますようにとの願いを込めています。
